信じる者なのでどうぞ救ってください
親戚の法事に行ってきたんだが、法事って坊さん来るじゃない。当たり前だけど*1。
坊さんがお経読み終えて法事が一通り済むと、みんなでご飯食べるでしょ。
その時、たまたま坊さんの横に座ってしまったのよ*2。
んでまあ会話せざるを得ない状況になって、
「大学では心理学の研究やってたんですよ、HAHAHA」って話したのよ。
「ふーん」で終わると思ってたんだけど、
そしたらその坊さんが心理学ってキーワードに予想以上に食いついてきたのね。
坊さん曰く、
心理学ってのは、ヒトの思考をデータ・事実に基づいて科学的に研究する立場。
宗教ってのは、神とか仏とか極楽浄土とか、いわば「空想の産物」*3を信じることしかできない立場。
ヒトのココロだの心情だのと密接にかかわり合う領域っていう点ではどっちも同じ気がするけど、
そのスタンスは真逆。
らしいのよ。んで、
「心理学の人たちには、我々のような宗教ってどう映ってるんですか?」
って聞かれてしまった。
坊さんの周りにはこれまで大学で心理学の研究してたヒトがいなかったようで、
ずっと聞いてみたかったらしい。
アタシはもはや研究者見習いですらないという点に注意してほしいが、
図らずも心理学を代表して宗教界への意見を求められた模様。
重い。
質問が重すぎる。
法事の後の昼下がりに気を抜いてへらへらしていたアタシに問うテーマとしてはあるまじき重さ。
心理屋さんが「宗教」を研究対象としてることもあるんですよって話もしてみたけど、
「~ほうほう。ということは、それは宗教を信じるココロのはたらきを研究する感じなんですかね」
とおっしゃる。確かにその通りだろう。
鋭いとこを突いていらっしゃる。
んで結局、わたし個人の考えだけどって断ったうえで、
研究に関して言うと、仮説とか予想はあくまで実験のデザインとデータで示す必要があると思ってるけど、
だからといって、「空想の」神とか仏とか極楽浄土の類を、嘘八百の似非物語とは思いたくありませんなあ・・・
と答えたのね。
やっぱ自分のじーちゃんとかばーちゃんが亡くなったあとは仏様になったと思いたいし、
極楽浄土で幸せにやってると思いたいわけよ。
「おい坊さん、そんだけ言うなら存在の証拠を示すデータ出せや」とはならんのよ。
こういうスタンス、二枚舌を使ってるようにも思えるけど、
ダブルスタンダードとはなんか違うなあ・・・とか最近考えるようになった。